いびき

【いびきを止める方法】対処法5選を原因別にご紹介。

2022.11.02
寝ている時のいびきを指摘されると、「どうにかして止めたい」と気になって仕方ないですよね。家族やパートナーの眠りを妨げてしまうのは申し訳ないですし、何より自分自身、恥ずかしく感じてしまいます。 それだけではなく、安眠できないことでストレスを溜めてしまう、実は病気のサインだったなどの問題も考えられるため、原因究明や対処に努めることをおすすめします。 本記事では、まずいびきについて仕組みや原因を解説。その後、いびきを止める方法を紹介します。自分のいびきが気になる方にはもちろん、人のいびきが気になる方にも役立つ情報を集めた記事となっていますので、ぜひご覧ください。

いびきとは


いびきとは、空気が気道を通り、周辺の粘膜が振動することで鳴る雑音を指します。通常は空気が気道を通っても粘膜は振動せず、いびきも出ません。しかし、気道が狭まっている時は通った空気によって粘膜の振動が起こり、いびきの発生に繋がります。

気道が狭まるタイミングの代表的な例が就寝中です。寝ている最中は舌や喉、口蓋などが緩むため、起きている時よりも気道が狭くなります。このことから、寝ている最中にいびきをかくケースが大半です。

いびきは、発生の頻度によって以下の2種類に分けられます。

散発性いびき

疲労が溜まっている時やお酒を飲んだ時など、何らかの原因で一晩だけ現れるいびきを「散発性いびき」と言います。一時的な筋肉の弛緩や扁桃腺の腫れに伴って起こるものであり、起こっても問題はありません。

習慣性いびき

就寝中、毎晩のようにかくいびきを「習慣性いびき」と言います。習慣性いびきは、呼吸量や覚醒状態に応じて、さらに「単純性いびき」と「睡眠時無呼吸症候群に伴ういびき」の2種類に分けられます。このうち、睡眠時無呼吸症候群に伴ういびきは体への負担が大きく危険です。

いびきの原因


いびきは、気道が狭くなることで起こるとお話しました。続いては、もっと具体的ないびきの原因をチェックしていきましょう。

いびきの原因は病気や体調、生まれつきの体格など様々です。詳しくは下記をご覧ください。

睡眠時無呼吸症候群

「睡眠時無呼吸症候群」は、睡眠障害の一種に該当する病気です。就寝中、頻繁に呼吸が止まる「無呼吸状態」になります。

睡眠時無呼吸症候群は、上気道の筋肉が緩んで舌の根元や軟口蓋が喉の奥に落ち、気道が狭まることで起こります。空気による粘膜の振動が起こりやすい状態であることから、いびきの発生にも繋がります。

睡眠時無呼吸症候群に伴ういびきは“危険ないびき”であるため、迅速な対処が必要です。

疲労

体が疲れている時は就寝中、首周辺の筋肉が弛緩して舌の根元が喉の奥に落ちます。加えて疲労を回復しようと体が酸素を求め、無意識に口呼吸が増えることから、軟口蓋も気道に落ちやすくなります。以上の2つの理由により気道が狭まるため、疲労が溜まっているといびきをかきやすくなるのです。

心の疲れ、つまりストレスによってもいびきをかきやすくなります。ストレスの場合、自律神経が乱れることで自然と口呼吸が増え、気道が狭くなっていびきに繋がります。

肥満

肥満体型の方、あるいは肥満体型になってしまった方は、いずれも首の周りに脂肪が多く蓄積している状態です。脂肪によって気道が圧迫されることから、空気の通りが悪くなり、いびきの原因になります。

さらに、体に脂肪が増えると舌も大きくなるため、舌が喉の奥に落ちやすく気道が狭まりやすいです。

飲酒

アルコールには筋肉を緩める効果があり、寝る前に飲むことで気道が狭まりやすくなります。

加えて、アルコールの摂取により血流も良くなることから、鼻の血管が膨らみ粘膜が腫れて、鼻呼吸をしづらくなります。つまり、鼻が詰まっている状態です。後ほど詳しく解説しますが、鼻詰まりもいびきの原因になるため、飲酒をするといびきをかきやすくなるのです。

鼻詰まり

花粉症やアレルギー性鼻炎をお持ちの方、あるいは前述のように飲酒をしている方は、鼻が詰まっていることが多いです。鼻が詰まっていると口で呼吸をするようになるので、いびきをかきやすくなります。

骨格

中には骨格が原因で、生まれつきいびきをかきやすい人もいます。

例えば下あごが小さい方や下あごが首の方へ後退している方は、舌の根が喉の奥へ落ちて気道を狭めやすいことから、よくいびきをかきます。

歯並びが悪い、扁桃や舌が大きい、上下で唇の厚さが違うなど、いびきが発生しやすい骨格は他にも様々です。

筋力の衰え

老化に伴い、口の周辺にある筋肉が衰えると、就寝中に舌を支えることが難しくなります。重力に逆らえず舌が喉の奥に落ちるので、いびきをかきやすくなります。

老化による筋力の衰えは、睡眠時無呼吸症候群にも繋がる恐れがあるため、注意が必要です。

女性ホルモン

いびきをかくのは男性というイメージをお持ちの方が多いですが、当然、女性も同じようにいびきをかきます。

女性の場合、女性ホルモン「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の関係で年齢を重ねるほどに、いびきをかきやすくなります。女性ホルモンは、気道が開いた状態を維持しようと、筋肉の働きを促しています。このため、女性ホルモンの分泌量が多い若年層の女性は、あまりいびきをかきません。

しかし、更年期になり女性ホルモンの分泌量が減少すると気道が狭くなって、いびきに悩まされるようになります。

【原因別】いびきを止める対処法5選


病気や体型、骨格、体調、年齢など、様々な原因によっていびきが起こると分かりました。いびきを防止したい場合は、原因に合わせた対処が必要になります。

ここでは、いびきを止める対処法を5つご紹介します。どのような原因のいびきに効果的であるかを記載しているので、就寝中のいびきにお悩みの方はぜひ参考にしてください。

なお、病気が原因のいびきはご自身での対処が難しいため、敢えてこちらでは対処法を紹介していません。別途解説します。

横向きに寝る

原因に関係なく、すべての方におすすめなのは、横向きに寝るよう心がけることです。

いびきは舌が喉の奥に落ちることで、気道が狭くなって起こります。横向きに寝ると舌が落ちにくく、気道が狭まりにくいので、いびきを防止できます。

寝る前には横を向こうと意識していても、眠りに就いたら無意識に上を向いてしまっていたなんて方もいるでしょう。就寝中、無意識に上を向いてしまう方は、寝る時に背中を壁につけておくことで、寝返りをしづらくなります。背中にタオルやクッションを置くのも、寝返り防止に効果的です。

枕の高さを変える

こちらも原因を問わず、すべての方におすすめします。

枕の高さが合わないと気道が狭くなったり、気道が圧迫されたりすることから、いびきをかきやすくなります。目線が真上を向くのではなく、気持ちつま先方向へ自然に向くような高さの枕に変えましょう。

枕を買い替える際は、スムーズに呼吸できる高さであるかもチェックしてください。

飲酒を控える

毎日のようにお酒を飲んでいる方は、飲酒を控えることでいびきを防止でき、悩みを解決できる可能性があります。中でも普段から過度な飲酒をしている方は、お酒がいびきの原因になっていると考えられるため、気をつけましょう。

鼻テープを使う

鼻詰まりが原因でいびきをかいていると思われる方は、鼻テープ(鼻腔拡張テープ)を使ってみてください。鼻テープはいびき対策グッズの一種で、鼻の中心に貼ることで鼻腔が広がり、鼻通りがすっきりします。いびきを防止できるだけではなく、快眠にも繋がるでしょう。

鼻テープには、鼻通りを良くするタイプの他に、口呼吸を抑制して鼻呼吸を促すタイプがあります。鼻詰まりではなく、口呼吸が原因でいびきをかいている方は、鼻呼吸を促すタイプの鼻テープをお試しください。

マウスピースを装着する

マウスピースは、年齢や骨格が原因のいびきを防止したい方におすすめです。マウスピースを装着することであごや舌の位置が調節され、いびきを防止できます。

マウスピースの入手方法は、市販されている商品を購入する方法と、病院などの医療機関で製作してもらう方法と2通りあります。医療機関で製作してもらうマウスピースであれば、顔のつくりに合わせた作りになっているので、よりいびきを改善しやすいでしょう。

いびき治療の方法


ここまで、自宅でできるいびきの対処法をご紹介しました。寝る時の姿勢を変える、枕の高さを変える、アルコールを控える、いびき対策グッズを使うなど、こうした対処法を試してもいびきが改善されない場合は、病院などの医療機関に相談すれば治療を受けられます。

いびき治療の方法は次の4種類です。

①CPAP(シーパップ)療法

特殊な機械に接続されているマスクを装着し、気道に酸素を送ることで気道を開く方法です。中等から重症のいびきに対して効果があります。

②マウスピース

顔かたちに合わせたマウスピースを装着し、就寝中の気道を確保する方法です。軽度のいびきに対して効果があります。

③外科手術

気道を塞いでいる部位を摘出することで、気道を確保する方法です。扁桃肥大が原因の場合などに実施されます。

④体位治療

抱き枕をはじめとしたサポート器具を用いて、就寝時の姿勢を矯正する治療です。横向きの姿勢で就寝ように矯正することで気道が確保され、いびきを緩和できます。

いびき治療には健康保険が適用される

病院などの医療機関でいびき治療を受ける場合、気になるのは医療費です。

いびき治療は、「睡眠時無呼吸症候群」をはじめとした病気が原因であると診断された場合、健康保険が適用されます。病気が原因のいびきは日常生活に影響を及ぼす可能性が高く、また命に関わる危険性もあります。すぐに医療機関へ相談しましょう。

病気以外が原因の場合は健康保険が適用されないため、ご注意ください。

いびきは治した方が良いのか?


いびきを治したいと考えている方は、夜にぐっすりと安眠したい方や、家族・パートナーの睡眠を妨げたくない方、旅行の際に友人の前でいびきをかきたくない方などが大半です。

一方、一人暮らしで気を遣う相手がいない方や、いびきをかいていてもしっかり夜に睡眠をとれている方だと、「いびきを改善する必要はないのでは?」と疑問に感じるのではないでしょうか?

いびきは病気の“サイン”である可能性が

最初にご紹介した通り、いびきの中でも一晩だけ起こる散発性いびきであれば、自分や他人がストレスに感じない限り気にする必要はありません。しかし、毎晩のようにいびきをかいている「習慣性いびき」の場合は改善しましょう。なぜなら、毎日のように起こるいびきは病気の“サイン”だと考えられるためです。病気によって気道が狭まり、いびきをかいている場合、早急に対処しなければ病状が悪化する恐れがあります。

毎晩のようにいびきをかいている方は、まずは横向きに寝たり、枕の高さを変えたり、自宅でできる対処法を試してみてください。それでもいびきが改善されない場合は、早めに医療機関を受診し、治療を受けることをおすすめします。

いびきと関係が深い病気


ここでは、いびきと関係が深い病気について解説します。

毎晩、当たり前のようにかいているいびきは、もしかしたら病気のサインかもしれません。放置することで取り返しのつかない事態に発展する恐れがあるため、ご注意ください。

いびきと関係が深い病気の代表例は下記の通りです。いびきの他によく見られる症状を挙げていますので、思い当たる症状がないか、日々を振り返ってみてください。

考えてみて「該当するかもしれない」と感じたら、すぐに病院などの医療機関で診察してもらいましょう。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、就寝中に10秒以上呼吸が止まる「無呼吸状態」に、何度も陥る病気です。

睡眠時無呼吸症候群の代表的な症状として、激しいいびきが挙げられます。他には20〜40秒ほど呼吸が止まる、朝起きた時に頭痛がする、日中に眠気を感じる、夜中によく目が覚めるなどの症状が見られることもあります。

睡眠時無呼吸症候群を放置すると、高血圧や不整脈などの合併症を引き起こす恐れがあり、大変危険です。また、居眠り運転による交通事故にも繋がるため、早急な治療をおすすめします。

脳梗塞

脳梗塞は脳の血管が詰まる、細くなるなどの原因で血液の流れが滞り、脳細胞に酸素やエネルギーが供給されなくなることから、脳細胞が壊死する病気です。

脳梗塞によって脳に異常が生じると、舌周りの筋肉が緩み、舌の根が喉の奥へ落ちやすくなるため、いびきをかくようになります。

脳梗塞の前兆としては、体の左右どちらかに力が入らない、感覚が鈍くなる、視野が狭くなる、呂律が回らない、めまいがするなどの症状が挙げられます。治療が遅いと後遺症が残る恐れがあるため、すぐに治療を受けてください。

逆流性食道炎

逆流性食道炎は、食べたものや飲んだものが頻繁に食道へと逆流し、食道の粘膜がただれる病気です。

近年、海外の研究において、逆流性食道炎と睡眠障害には関係があると報告されています。そして、睡眠時無呼吸症候群を持つ方が、逆流性食道炎を多く併発していることも知られています。

なぜ睡眠時無呼吸症候群と逆流性食道炎に関係があるのか、理由は解明されていません。しかし激しいいびきをよくかく方でのどの違和感や胸痛などの症状を自覚している方は、睡眠時無呼吸症候群と併せて逆流性食道炎も発症している可能性を考えましょう。

まとめ


今回はいびきの仕組みや原因、対処法について解説しました。ただの雑音だと思っていたいびきが、「実は病気のサインだった」なんてケースは多いです。まずはご自身のいびきが、どんな原因で起こっているのかを究明し、病気の疑いがあればすぐに病院などの医療機関へ相談してください。

一時的ないびきの場合、特に改善を急ぐ必要はありませんが、あまりに頻繁だと快眠できず、ご自身やご家族、パートナーがストレスを感じる原因になります。就寝時の姿勢や枕の高さを調節し、できるだけいびきをかかないような生活を心がけましょう。

よくある質問

Q.なぜいびきをかくのですか?

A.いびきは気道が狭くなっている時に、そこを空気が通ることで粘膜が振動し、起こります。気道が狭くなる原因としては、筋肉の弛緩や脂肪による圧迫、女性ホルモンの分泌量の減少などが挙げられます。

いびきの原因はさらに細分化でき、病気によるもの、体型によるもの、体調によるもの、年齢によるものなど様々です。このため、いびきを改善する際は原因に合わせた対処法を実行することが大切になります。

Q.いびきはどのように治すのですか?

A.いびきは横向きの姿勢で寝る、枕の高さを変える、飲酒を控える、いびき対策グッズを使うなどの方法で改善できます。また、病気が原因の場合はいびき治療を受けることで改善が可能です。

病気によるいびきを病院などの医療機関で治療してもらう場合は、健康保険が適用されます。ご自身のいびきが病気の“サイン”だと感じたら、早めに医師にご相談ください。