いびき

【関連性は?】鼻の奥からいびきが出ている感覚の正体を徹底解説

2022.10.29
真夜中、自分のいびきの音で目覚めたことでその症状に気づき、悩み始める方も実は少なくありません。 なかには家族から指摘され、気づく方もいるでしょう。 いびきは睡眠時無呼吸症候群や寝不足につながり、仕事や生活に支障をきたすだけではなく、ご自身の健康を阻害しかねません。 また恋人や家族との関係性がギクシャクしたり、場合によっては近隣トラブルに発展したりすることもありますので、気をつけたいところです。 そこで今回は鼻の奥から出る『鼻いびき』について、睡眠時無呼吸症候群との関連、原因や対策も交え解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

鼻いびきとは?症状などを説明


まず鼻の奥からいびき音が鳴ることを『鼻いびき』といいます。
実はいびきには、

  • ・喉いびき
  • ・鼻いびき

のふたつがあります。

喉いびきとは喉の奥からいびきが聞こえる症状なのですが、この章では、鼻いびきの症状、喉いびきとの違い、睡眠時無呼吸症候群との関係や、気道が狭くなり結果いびきをかいてしまう原因にも触れていきたいと思います。

鼻いびきの症状、喉いびきとの違い、睡眠時無呼吸症候群との関係

鼻いびきとは鼻の奥からいびきが聞こえる症状です。

音で目覚めたり家族に指摘されたりして、鼻の奥からいびきが鳴っていたことを知り、すぐさま「睡眠時無呼吸症候群では?」と心配された方もいるのではないでしょうか。

結論から申し上げると、喉いびきの方と比べ、その可能性は極めて低いので、ご安心ください。

この機会にいびきのメカニズムと原因についてもお伝えしていきますので、ぜひ今後のいびき改善、睡眠時無呼吸症候群対策にもお役立てください!

いびきはなぜ起こる?メカニズムと原因を解説

私たちは起きているときに口や鼻で呼吸をします。もちろん寝ているときも同じです。

日本睡眠学会専門医である阪野勝久先生は“気道が狭まっていると、喉の振動(具体的には、軟口蓋、口蓋垂、咽頭と呼ばれる部分)が生じて音が発生”すると解説しており、まさしくこれがいびきのメカニズムです。

つまり寝ている間になんらかの原因で気道が狭くなり、呼吸をするたびに音が鳴るのです。

いびきをもう少しわかりやすく説明すれば、すきま風に例えるのがいいと考えます。実際に今、部屋に窓があり風が強めに吹いていればなお好都合です。
まずは全開にしてみて、次に締め切ってみてください。
完全に締め切る直前、ビュウと音が鳴りませんでしたか?
この音がまさしく人間でいういびきで、通り道が広ければ音は鳴らず、どこかが狭まれば音が鳴ることをおわかりいただけたと思います。

もちろん口をキュッと閉じたり、マスクをしたり、鼻に詰め物をすると結果的に気道をふさぐことになりますが、私たちは意図して気道を広げたり、狭めたりはできません。

気道が狭くなりいびきをかく原因

ではなぜ私たちの気道が狭くなるのでしょうか?それはいびきをかきやすくなる原因でもあるのですが、ここからいくつかわかっている原因を挙げていきます。

アゴが小さい

生まれつきアゴが小さい方は、気道も狭く、周囲の筋肉も少ないといえます。そのため舌根沈下が起こりやすく、いびきをかいてしまいます。

肥満、妊娠

太っている方、メタボ気味(特にBMI30以上)の方はお腹周りだけではなく全身、もちろん顔や首にも脂肪がつきます。

また妊娠した方も、女性ホルモンがカラダに栄養を蓄えようと働きかけるようになり結果、全身がふっくらしてしまいます。そのため気道が狭くなりいびきをかくのです。

かぜ、ストレス、タバコ

かぜをひいて病院に行くと、医師が喉の腫れを診ます。喉が腫れると当然、気道が狭くなります。

またストレスが溜まると自律神経が乱れ、呼吸ペースが速くなります。同時に脳は酸素不足を察知して、酸素をより多く取り込める口呼吸を命じます。

しかし口呼吸であれば酸素だけではなく大気中の細菌やウイルスもダイレクトに吸入してしまうため、炎症を起こしやすく喉が腫れ、気道も狭くなるのです。

同様に喫煙行為も、喉の炎症を起こしやすくします。

服薬、飲酒

夜なかなか寝付けないため睡眠導入剤を服用している方や、医師から不眠症と診断され睡眠薬を処方された方などは、入眠前に服用した薬の筋弛緩作用で、舌根沈下が起こりやすくなります。

またいわゆる寝酒で、眠りにつく方もいらっしゃると思いますが、アルコールにはリラックス作用のほか、筋弛緩も起こりえます。

寝つけない場合に頼りがちなお薬やアルコールですが、飲んだ結果、筋弛緩し舌根が下がることで気道を狭めることになり、いびきをかいてしまうのです。

ここまで例示したものは主に喉いびきの原因になり得るものです。
では鼻いびきを引き起こす主な原因は何か、次項に譲ります。

鼻の奥からいびきが出る主因は鼻づまり

この項では私たちが鼻づまりを起こす原因を挙げていきます。これには外的(環境)要因と内的(身体)要因があります。

前者は空気の乾燥(湿度・うるおい度の低下)です。日本の大部分は温暖湿潤気候といわれていますが、特に冬場などは大気が乾燥します。

湿度が落ち、うるおいがなくなると鼻水が固まり、気がつくと鼻づまりになっていたりします。
後者は

  • ・かぜ
  • ・アレルギー性鼻炎
  • ・鼻中隔湾曲症(ちくのう症)

などで鼻づまりを起こします。

鼻の奥からいびきが出る 健康や生活への影響


鼻いびきは睡眠時無呼吸症候群とはほぼ関係ないと先述しましたが、いわゆるQOL(Quality of life 生活の質)に少なからず影響がありますので、この章でその可能性をまとめます。

口呼吸になる

誰もが、かぜをひくなどして鼻づまりになったことがあると思います。そのとき多くの方が寝苦しくなって眠りにつきにくくなったのではないでしょうか。

寝るときは鼻呼吸をするのがヒトの基本です。なぜなら鼻腔内にある鼻毛が大気中のほこりやウイルスをフィルタリングしているからです。しかし鼻づまりで鼻呼吸ができなくなると、口呼吸でなんとかその場を乗り切ろうとします。

しかし口腔内にはフィルターがありませんので、長時間の口呼吸でダイレクトにほこりやウイルスなどを取り入れてしまうと、

  • ・喉を傷める
  • ・かぜをひく

といったおそれが出てきます。

高血圧になりやすい

いびきをかくということは、通常の呼吸で得られる十分な量の酸素を血中に取り込めないということを意味します。
体内の酸素が不足するわけですから、より多くの酸素を取り込もうと、呼吸のペースが速くなります。
また呼吸で取り入れた酸素を血管に移し、心臓が素早く勢いをつけて体内に送り込もうとするため、高血圧になります。
高血圧は万病のもとといわれるように、鼻いびきをそのまま放置してしまうと、

  • ・脳の病気(脳卒中など)
  • ・心臓の病気(心筋梗塞など)

につながりやすくなります。

睡眠中、呼吸が速くなるということは、それだけの負荷がかかりますので、カラダはストレスを抱えます。
ストレスで自律神経が乱れインスリン(ホルモンの一種)が体内でうまく作用しなくなると、血糖値もコントロールできなくなり結果、糖尿病に罹患する場合もありますので、注意が必要です。

いびきの音でトラブルに

大きな一戸建てや広いマンションにお住まいであれば、そのような心配はないと思いますが、恋人や家族と寝食を共にしている方は考えものです。
もちろんいびきをかく本人も、恋人や家族も寝不足に陥ることになります。

  • ・いびきがうるさくなかなか眠りにつけない
  • ・夜中いびきの音で何度も目が覚める

寝不足な日々が続くとやがて、日中も眠気や倦怠感がとれなくなり、仕事や日常生活に支障をきたし、イライラすることも増え、恋人や家族との関係までもがギクシャクしかねません。

またひとり暮らしの方も安心できません。ワンルームマンションやアパートにお住まいなら、各部屋を仕切る壁が薄い物件もあり、その場合は住人と騒音トラブルに発展するケースもありえます。
両隣、上下階ともに注意が必要です。

人間関係がこじれると、ストレスが溜まり自律神経が乱れ、またいびきをかくという悪循環にも陥りやすくなりますので、いびきはできることなら改善しておきたいものです。

このようにいびきは、たとえ睡眠時無呼吸症候群にならなくても私たちの健康や生活に暗雲を落としかねません。
ではそんないびきを、どのようにして治めていけばいいのでしょうか。次章で具体的に解説していきます。

鼻の奥などから出るいびきをなくすには?


ここまで鼻いびき・喉いびきがあること。またいびきをかくのにはもちろん理由があることがわかりました。
その原因を特定して

  • ・生活習慣
  • ・睡眠時

に対策をしていけばきっと、いびきは治まるでしょう。

鼻の奥からのいびきなどを生活習慣改善で予防する

まず鼻いびきの主因となる鼻づまりは、空気が乾燥することで起こりえますので、定期的に湿度計を確認してうるおいが足りなければ加湿器、やかんの湯気などで常に湿度を快適な状態にしてあげるといいです。また入浴することで鼻も通りやすくなります。
それで鼻いびきだけではなく、口呼吸も回避でき、喉が腫れて気道が狭まる可能性も低くなります

次に肥満気味だからいびきをかくのだろうとわかっている方は、ダイエットを心がけてみてください。

  • ・食事量を減らす
  • ・カロリーを考える
  • ・栄養のバランスを考える
  • ・運動量を増やす

などご自身に合った方法を探ってみましょう。

肥満から脱却できれば、気道が広がり、呼吸もラクになるはずです。

そしてかぜをひきにくい、言い換えると喉が腫れないように、日頃から心がけるようにします。喉が腫れなければ気道は狭まることはなく、喉いびきはかきません。

  • ・室温や服装の調整を心がける
  • ・無理なスケジュールを組まない
  • ・疲労を溜め込まない

これらで、かぜだけではなくストレス予防もできるはずです。
また定期的にストレスを解消することで自律神経が乱れず、口呼吸による喉の腫れや喉いびきも起こりません。

最後に服薬、飲酒でいびきをかくという方は、薬剤師に相談して筋弛緩作用の弱いものを服用できないか確認したり、飲酒量を控え晩酌から食前酒に切り替えたりすることで舌根沈下によるいびきを改善できるかもしれません。

ここまでは主に生活習慣から改善する方法について考察してみましたが、もうひとつ私たちができることは睡眠時の直接的な対策です。

寝ている間に鼻の奥などからいびきをかかないようにする

睡眠時、私たちが欠かせないのは枕です。ところが枕の高さが適切でないといびきをかきやすくなるということは意外と知られていません。
実は枕が高すぎると首を圧迫しますので、気道も狭まり、いびきが出ます。
そのため今、高い枕を使われている方は、低いものに変えてみましょう。

また、喉の奥にシュッとスプレーを吹きかけるタイプのいびき対策を銘打っている医薬品や、鼻づまりを改善する漢方薬もあります。
さらに

  • ・マウスピース
  • ・口閉じテープ
  • ・サポーター
  • ・ノーズクリップ
  • ・ノーズピン

といった市販グッズを試してみるのも一手です。

上記対策を試みてもなお鼻いびきが止まらないようであれば、医師の診察や治療を検討することも視野に入れたほうがいいかもしれません。

鼻の奥からのいびきが止まらないときは医師に相談を


上記でご紹介した改善策を試したものの、それでも鼻いびきが止まない場合は、

  • ・アレルギー性鼻炎
  • ・鼻中隔湾曲症(ちくのう症)

などが原因でいびきが鼻の奥から出ていることが考えられます。

  • ・症状
  • ・心当たり
  • ・経過

をまとめてから、かかりつけ医に相談して病院(専門医)を紹介してもらうといいでしょう。

またかかりつけ医が決まっていない方はネットで、通える範囲の病院(専門医)を調べ予約します。
診断結果をもとに医師から治療方針の説明があると思いますので、それに合意できれば治療または手術を受けます。
納得いかなければセカンドオピニオンも活用するといいです。

まとめ


鼻いびきとは、鼻づまりでいびきをかく症状です。鼻づまりの原因を特定し対策を施すことで、鼻いびきが改善する場合があります。それでも改善しなければかかりつけ医や専門医に見てもらうようにしましょう。

よくある質問

Q.鼻いびきとはどんな症状?睡眠時無呼吸症候群と関係ある?

A.鼻の奥からいびき音が鳴ることを『鼻いびき』といいます。また喉いびきの方と比べ、睡眠時無呼吸症候群との関連性は極めて低いといわれています。

Q.鼻いびきを改善するにはどうしたらいい?

A.まずは主な原因となっている鼻づまりを解消しましょう。そのためには乾燥から身を守る、かぜをひかないように気をつけます。アレルギー性鼻炎、鼻中隔湾曲症(ちくのう症)が考えられるなら医師に相談しましょう。

参考文献