睡眠時無呼吸症候群

【原因は鼻づまり?】睡眠時無呼吸症候群と鼻づまりの関係性について

2022.11.05
皆さんは、睡眠時無呼吸症候群という言葉を聞いたことはありますか?文字通り、寝ている間に無呼吸になってしまう症状ですが、睡眠時に起こる症状なので無自覚の方もいます。
今回は、睡眠時無呼吸症候群と鼻づまりの関係性を解説していき、その対策もご紹介します。 人生の3分の1は睡眠と言われていますし、質の良い睡眠がとれなければ健康被害が拡大する恐れもあります。毎日より元気に過ごせるよう、どうすれば良いのか見ていきましょう。

睡眠時無呼吸症候群と鼻づまりの関係

睡眠時無呼吸症候群は、鼻づまりで起こる可能性が高い症状です。人は普段、口ではなく鼻で呼吸をしますから、寝ている間に鼻づまりになってしまうといびきにつながったり、酸素を上手く取り込めなかったりするのです。よって、睡眠時無呼吸症候群を改善したいなら、まずは鼻づまりを解決することが重要!鼻づまりが起こる主な原因はこちら。

  • ・副鼻腔炎
  • ・アレルギー性鼻炎
  • ・鼻腔内の構造的な問題

では、それぞれがどんな症状なのか以下で掘り下げていきます。

副鼻腔炎

副鼻腔炎とは、別名蓄膿症とも言います。鼻の中にある副鼻腔の粘膜に炎症が起きることで、鼻づまりが起きます。炎症は、風邪のウイルスが原因になることもありますし、アレルギーによって誘発されることもあります。副鼻腔と鼻の間の通り道がふさがってしまうと、膿や鼻水がたまっていきます。

副鼻腔炎は、症状が出てから1ヶ月以内で直るなら急性副鼻腔炎、症状が3カ月以上続く場合は慢性副鼻腔炎と言われます。正確には、このうち慢性副鼻腔炎のことを蓄膿症と言います。

慢性副鼻腔炎の中でも治りにくいものは難治性と呼ばれ、鼻茸と呼ばれる突起物が鼻の中にできやすくなったり、一度治っても再発しやすかったりします。また、嗅覚障害や喘息を併せ持つケースもあります。

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎とは、鼻の粘膜にアレルギー物質が侵入することによって起こる症状です。鼻づまりの他、鼻水やくしゃみを引き起こします。

アレルギー性鼻炎には2種類あり、ひとつは、花粉症など季節によって症状が出る季節性アレルギー性鼻炎です。そしてもうひとつは、一年中鼻炎の症状が出る通年性アレルギー性鼻炎です。近年は子どもが発症するケースが増えてきており、口呼吸になったり、鼻をこすったりすることで親が気付くことが多いです。

アレルギー性鼻炎の主な原因は花粉で、スギ花粉やヒノキ花粉によって症状が現れる人が多くいます。他にも、シラカバやブタクサの花粉が原因になることも。通年性アレルギー性鼻炎の場合は、花粉に加えダニやハウスダストが原因となっていることが多いです。

花粉を完全に防ぐことは困難ですが、布団や洗濯物を外に干さないようにすることで、鼻づまりの軽減が期待できます。ダニやウスダストは、部屋を清潔にしたり、ダニを退治するスプレーを使用したりして対策していきます。

鼻腔の構造的な問題

鼻の中の形は普段気にしたことがないかもしれませんが、実は鼻腔の構造的な問題で鼻づまりになりやすくなっているケースもあります。花粉やアレルギーの検査は、耳鼻咽喉科でもできます。アレルギー性鼻炎が原因でないとわかったら、鼻腔が鼻づまりを起こしやすい形になっているのかもしれません。

物心つくころから慢性的な鼻づまりを感じていたり、口呼吸が多い自覚があったり、普段からいびきをかいていたりするならば、一度疑ってみましょう。鼻の中の形が呼吸に向いていないなら、日帰りで手術をし、改善を目指すことも可能です。顔の表面には何も傷が残らないよう考慮してくれるので、不安であれば耳鼻咽喉科の先生に相談だけでもしてみましょう。

睡眠時無呼吸症候群とは?

睡眠時無呼吸症候群とは、寝ている間に10秒以上呼吸が止まる症状です。いびきをかくことも多いのが特徴で、家族の指摘によって気付く方もいます。呼吸が止まっていても無自覚で、ハッと目が覚めるのは自分のいびきがうるさいからだ、と思ってしまうこともあります。しかし、本来は身体が酸素を求め脳に「目覚めないと危険だ!」と危号を送って眠りから覚めます。特に肥満の方は、気道が確保できないことにより睡眠時無呼吸症候群になりやすいです。寝る前に寝つきを良くしようとお酒を大量に飲む方も、睡眠の質を下げるためいびきをかきやすくなったり、呼吸がしにくくなったりします。

睡眠時無呼吸症候群になるとどうなる?

では、睡眠時無呼吸症候群になると、具体的にどういった症状が現れるのでしょうか。もし、以下で説明する症状に心当たりがあれば、知らない間に睡眠時無呼吸症候群になっている可能性があります。一つひとつチェックしてみましょう。

日中の眠気に襲われる

睡眠時無呼吸症候群になると、日中に眠気に襲われることがあります。自分では寝ているつもりでも、呼吸が自然にできない状態が続くため、睡眠の質が落ちてしまうからです。しかし眠くなるのは他のことが原因だと勘違いしてしまうこともあります。成長期だから、ホルモンバランスが崩れているから、ストレスが多いからなどなど…。実際にはこれらの原因も関わっているかもしれませんが、大きな原因が睡眠時無呼吸症候群なら、まずはそれを治すことから始めたいところです。

仮に8時間たっぷりと寝ていても、睡眠の質が落ちているなら脳も身体も十分な休息を取れていません。仕事中や学校での勉強中にどうしても眠たくなってしまうのであれば、知らない間に睡眠時無呼吸症候群になっているかもしれません。

口呼吸をしてしまう

日中でも、鼻呼吸ではなく口呼吸をしてしまうことはありませんか?睡眠時無呼吸症候群の原因のひとつは鼻づまりなので、鼻から十分な酸素を取り入れることができない場合、代わりに口を使って呼吸するようになります。気づいたら口をポカンと開けている場合は、鼻呼吸がしにくいという身体からのサインかもしれません。

実際に口呼吸をしてみるとわかると思いますが、口呼吸はなかなかに苦しく、集中力が大幅になくなってしまいます。口呼吸が日常的になっている場合は、息苦しさを常に感じていたり、マスクを外しているのに呼吸が楽にならなかったりするなどの症状が出ます。集中できないとなりと勉強や仕事に支障が出るので、本来の力を発揮するためにも早めに鼻づまりを解消する必要があります。

気分が落ち込む

睡眠時無呼吸症候群では酸素を脳内に十分に送り込めていないので、気分が落ち込み、うつ状態になることもあります。落ち込みを解消するためには、深呼吸が大事だと聞いたことはありませんか?それくらい、呼吸は気分を落ち着かせたり、リフレッシュしたりするのに大事なことです。その肝心の呼吸ができていないなら、気分が滅入ることもあります。

特に仕事に大きなストレスを感じているわけでもなく、ホルモンバランスが崩れている自覚もない。かといって、季節の変わり目でもない場合に落ち込みが激しいなら、睡眠時無呼吸症候群を疑いましょう。きちんとした睡眠が確保されれば、それだけで日中の気分はずいぶん違ったものになるはずです。

睡眠時無呼吸症候群の治療法

睡眠時無呼吸症候群の治療法には、どのようなものがあるのか見ていきましょう。機械を使ったものや手術といった方法もありますが、簡単な対策で解決する場合もあります。自分に合った治療を探す手がかりとして参考にしてみてください。

鼻づまりを治す

睡眠時無呼吸症候群の主な原因となっているのが鼻づまりなので、鼻づまりを治せば睡眠時無呼吸症候群も治る可能性があります。鼻づまりの原因が花粉であれば、舌下免疫療法などで鼻づまりは楽になります。花粉の季節に耳鼻咽喉科に行き、治療をしてもらいましょう。花粉症による症状を完全に治すのは難しくても、少し楽になるだけで睡眠時無呼吸症候群によるいびきや息苦しさも現減少ます。

即効性があるものが良ければ、市販薬のナザール点鼻薬などが効果的です。しかし、使用頻度は限られています。あまり使いすぎると副作用で逆に鼻づまりが酷くなり、点鼻薬が効かなくなってくるので要注意です。最初は鼻の奥にツンとした痛みを感じるほど効果を感じ、6時間以上余裕で効果が持続します。しかし、慣れてしまうと痛みも感じず、2,3時間ほどで効果が切れてしまいます。適切に使えば問題ないので、点鼻薬は応急処置と捉えておきましょう。

CPAP(シーパップ)療法

睡眠時無呼吸症候群の治療法としてよく使われるのが、CPAP療法です。装置からホースが伸びており、先には鼻マスクがついています。空気を気道に送ることができる装置で、気道がふさがらないように常に圧力をかけます。圧力というと少し怖いかもしれませんが、医師が患者の症状や状態に応じて適切に調節してくれるので安心してください。

CPAP療法は、検査で一定の基準を満たせば健康保険が適用されます。金額は月5,000円ほどです。CPAP療法が上手くいけば、睡眠中のいびきが軽減したり、熟睡できる感覚が生まれたりします。これにより、昼間の眠気の改善や、夜中にトイレに行く回数の減少など、より良い睡眠がとれるようになります。ただし、CPAP療法は対症療法であるため、継続して治療する必要があります。

マウスピース療法

寝るときだけ、マウスピースをつけるという対策もあります。マウスピースを下あご前方に固定することにより、空気の通り道を作ることができるのです。鼻づまりが起きていると、寝ている間に無意識に歯切りしをしたり、歯を強く噛んでしまったりすることがあります。こういった症状に対してもマウスピースは対応可能で、歯が削れることを防ぎます。

マウスピースを作るのは難しいことではなく、歯の型を取ったら1週間ほどで出来上がります。マウスピース専用の洗浄剤も売っているので、清潔にして夜につけて寝てみましょう。また、マウスピースも健康保険が適用されます。

外科的手術

鼻づまりの原因が気道閉塞によるものや、扁桃肥大である場合は、外科的手術を行うことになります。鼻づまりが激しい場合は、気道を確保できても口呼吸をしたままになる可能性もあるため、上記で説明したCPAP療法やマウスピース療法の妨げになるようなら手術に踏み切ります。

まとめ

睡眠時無呼吸症候群は、主に鼻づまりが原因で起きる症状です。つまり、改善させるなら鼻づまりを軽減すれば良いわけです。鼻づまりの程度が季節によって変わるという方は、季節性アレルギー性鼻炎を疑いましょう。そまた、年を通して鼻づまりがある方は、ダニやハウスダストが原因と考えられます。鼻咽喉科へ行って適切な処置方法を聞きましょう。鼻づまりは日中に起きてもつらいですが、夜中に起きると知らない間により深刻な症状を引き起こす可能性があります。早めに解決し、良質な睡眠がとれるようにしましょう。

よくある質問

Q.アレルギー性鼻炎がどうかはどうやって判断するのですか?

A.血液検査で判断します。さまざまな花粉やカビ、ダニなどに対し、自分がアレルギーを持っているかわかります。

Q.睡眠時無呼吸症候群を軽減させるために自分でできることはありますか?

A.肥満気味の方であれば体重を落とし、お酒好きな方であればお酒の量を減らしましょう。体重が減れば気道が確保されやすくなるので、呼吸がしやすくなります。お酒は寝つきは良くなるかもしれませんが、睡眠の質を悪くするので飲む量を減らすべきです。