睡眠時無呼吸症候群

【効果はあるの?】レーザー治療と睡眠時無呼吸症候群について

2022.11.03
日常的にいびきに悩まされている方も多いのではないでしょうか。ただ、自分では気づかないうちに「睡眠時無呼吸症候群」に陥っていることがあります。近年、いびき治療にレーザーが使われることも多くなってきました。レーザー治療は睡眠時無呼吸症候群にも効果的なのか気になりますよね。 この記事では、「睡眠時無呼吸症候群にレーザー治療は効果的なのか」を中心に、「どのような流れで治療するのか」、「痛みはあるのか」といった点についてもご説明していきます。 また、睡眠時無呼吸症候群はどのような症状で、何が原因で起こるのかについても解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

いびきや睡眠時無呼吸症候群のレーザー治療の方法

いびきや睡眠時無呼吸症候群のレーザー治療には、大きく分けて2種類の治療方法があります。
1つ目はレーザーで弛んだ粘膜を除去していく口蓋垂口蓋弓形成術、
2つ目はレーザーで弛んだ粘膜を引き締めていくナイトレーズやパルスサーミアという方法です。
どちらの方法にも5つの共通点があります。

  • ・日帰り治療
  • ・治療時間は15~20分程度
  • ・レーザー照射中の痛みが少ない
  • ・出血しない
  • ・ダウンタイムがほぼない

上記のポイントだけ見ても、かなり負担の少ない治療であることが分かります。
ただし、レーザー照射後すぐにいびきをかかなくなるわけではありません。口蓋垂口蓋弓形成術に関しては、術後のむくみや腫れが起こるので効果を実感するまでにしばらくかかることがあります。
ナイトレーズやパルスサーミアに関しては、5回~10回のレーザー治療を定期的に行うことでより効果が得られるようになります。

これまでのいびき治療とレーザー治療の違い

これまでのいびき治療は、軌道を広げるために全身麻酔による切開手術が必要でした。
その為、痛みを感じやすく、術後は縫合が必要なため入院を伴います。必然的にダウンタイムも長くなり、数週間飲み込みづらさや違和感が続く方もいるなど、患者の負担はかなり大きいものでした。

それに比べ、昨今行われているレーザー口蓋垂口蓋弓形成術やナイトレーズ、パルスサーミアといったレーザー治療は、メスを使わないのでダウンタイムが少なく、治療時間が短いので患者の負担が最小限に抑えられます。最大のメリットは、レーザー照射後も食事や行動制限がほとんどなく日常生活に支障が出ないという点でしょう。

日帰りのレーザー治療の効果

レーザー治療による効果には個人差があります。
また、どの方法でのレーザー治療かによっても効果が出るまでの時間が変わってくる<ことを事前に押さえておきましょう。

例えば、レーザーで粘膜組織を引き締める治療のナイトレーズやパルスサーミアを採用している医院では、1度のレーザー照射でも効果はありますが5~10回の照射を定期的に行うことでより高い効果が得られます。
レーザー口蓋垂口蓋弓形成術での治療では、術後のむくみが取れるまで2週間程度かかる場合があります。落ち着いてしまえば効果を得られやすく、定期的に治療を行う必要もありません。

レーザー治療のながれ

いびきや睡眠時無呼吸症候群のレーザー治療は、以下の流れで行われます。

  • 1. カウンセリングを受ける
  • 2. 問診・医師の診察
  • 3. 施術
  • 4. 術後・経過チェック

カウンセリングから施術までを受診当日に行うわけではなく、カウンセリング時にいびきや睡眠時無呼吸症候群の状態を確認したり、治療に対する希望を聞いたりしてレーザー治療を行う日取りを決定します。ただし、以下の症状をお持ちの方は治療を行えないことがあるので注意しましょう。

  • ・糖尿病の方
  • ・高血圧の方
  • ・心疾患のある方
  • ・抗凝固剤・免疫疾患、抑制剤等を使用している方
  • ・麻酔アレルギーの方

これ以外にも、クリニックによって妊娠中や授乳中の方、喘息をお持ちの方への施術は控えている場合があるので事前に確認しておくと安心です。

レーザー治療の痛み

レーザー治療はどちらの方法を選んでも切開しない分、従来の手術に比べると格段に痛みが少なくて済みます。比較的ナイトレーズやパルスサーミアの方が痛みをほとんど感じない治療法なので、痛みに弱いという方はそれらの治療を行っているクリニックを選ぶとよいでしょう。
口蓋垂口蓋弓形成術を行っているクリニックでも、痛みに弱いと申し出れば治療時に配慮してくれる場合もあるので、まずは相談してみましょう。

レーザー治療の費用

レーザー治療にかかる費用は自由診療になる場合もあり、クリニックによって異なります。自由診療の場合と保険適用の場合の費用、また、ナイトレーズやパルスサーミアの治療費の目安をご紹介いたしますので参考にしてみてください。
例えば、口蓋垂口蓋弓形成術を自由診療で行った場合は、一回の治療費が大体250,000~300,000円程度かかります。保険診療が可能な場合は、手術費用が31,000円程度なのに加え、初診料が3,000~12,000円程度必要です。

また、ナイトレーズ・パルスサーミアでの治療は、基本的に自由診療になるので、保険適用はできないと考えた方が無難でしょう。回数を重ねて効果を上げる治療法のため、何回のコースを選ぶかによって費用が変わります。一回の治療は60,000~100,000円程度、3~5回コースは約300,000円程度、6~10回コースは約550,000円程度となっています。

費用に関しては、自由診療か保険適用かによってかなり金額が変わってきます。いずれも高額な治療なので、料金を明確にしているクリニックが多い印象です。まずは最寄りのクリニックや目当てのクリニックに問い合わせるか、無料カウンセリングを予約するとよいでしょう。

睡眠時無呼吸症候群とは?

睡眠時無呼吸症候群とは、就寝中のいびきと共に呼吸が何度も止まる病気です。医学的には10秒以上呼吸が止まる「無呼吸」や呼吸が弱くなる「低呼吸」が、「1時間あたり5回以上繰り返される場合」もしくは「一晩7時間の睡眠中に、10秒間の呼吸停止が30回以上起こる場合」と定義されています。

睡眠中の無呼吸は、体が低酸素状態になることで脳が危険を察知し呼吸を再開させます。この状態が繰り返されると熟睡できない状態が続き慢性的な睡眠不足に陥ります。

慢性的な睡眠不足は、日中の眠気や倦怠感を感じやすいのはもちろん、気分が落ち込むなどの精神的不調も起こします。集中力や作業効率の低下など、睡眠時無呼吸症候群は日常生活に支障をきたす一因にもなるのです。

また、重度の睡眠時無呼吸症候群を放置しておくと、低酸素状態が続くため心臓や血管にかなりの負担がかかります。その為、心筋梗塞や脳卒中といった命に関わる大きな病気を引き起こす原因にもなるので、安易に考えないことが重要です。

閉塞性睡眠時無呼吸症と中枢性睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群には閉塞性と中枢性の2つのタイプがあります。
睡眠中に気道が狭まる、または塞がることで起こる無呼吸は閉塞性睡眠時無呼吸症候群です。

睡眠時無呼吸症候群のほとんどが閉塞性だと言われており、閉塞性睡眠時無呼吸症候群が高血圧や心筋梗塞、糖尿病などを起こす一因であることや、ひどい睡眠不足が生活への支障や事故につながるなどの問題も明らかになってきました。これによって、治療のニーズが高まってきているのが現状です。

一方、中枢性睡眠時無呼吸症候群は脳からの指令が出ないことで起こる無呼吸です。中枢性の場合、気道は問題なく確保されているにも関わらず無呼吸状態になります。原因についてはハッキリしていませんが、心臓の機能が低下した方の場合に約12~49%の割合で中枢性の無呼吸がみられると言われています。

いびきと無呼吸症候群の原因って何?

いびきや無呼吸症候群は、寝ている間に喉や舌周辺の筋肉がゆるむことで気道が狭くなるために起こります。いびきの原因は主に以下の5つが挙げられます。

  • ・肥満
  • ・アレルギー性鼻炎
  • ・喫煙
  • ・一時的な理由で起こるいびき
  • ・体質などによるいびき

いびきや無呼吸症候群は気道が狭くなる、もしくは塞がってしまうことで起こります。
ご自身がどの原因でいびきをかいているのか理解することで、正しい対処法が見つかるでしょう。

肥満

いびきの原因として最も多く挙げられるのは肥満です。肥満が原因でいびきに悩んでいる方は非常に多いです。肥満になると、ご存知の通り体に脂肪がつきますが、実は喉や舌の周辺にも脂肪がつきます。その脂肪が気道を狭め、いびきの原因になるのです。体重の増加は必要な酸素量も増加させますが、吸入量が減るためにいびきをかきやすくなります。無呼吸症候群に進展する可能性も高く、治療とともに生活習慣を見直すことも考える必要があります。

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎(蓄膿症)により鼻がつまり、口呼吸になることが原因でいびきをかく場合があります。口呼吸が多くなると、舌が落ち込み気道を塞ぎます。鼻炎などをお持ちの方は、まず鼻の症状を抑えることを考えるとよいでしょう。

喫煙

喫煙の習慣がある人は気道周辺に炎症を起こしやすく、慢性的な炎症により気道を塞いでしまう場合があります。いびきで悩んでいる方の中で喫煙習慣のある方は、治療と併せて禁煙を進めましょう。体にとっても喫煙習慣はよくありません。この機会にタバコをやめる選択をしてみてはいかがでしょうか。

一時的ないびき

飲酒後やアルコールによる筋肉のゆるみでいびきをかくことがあります。また、風邪で鼻腔が狭くなり、口呼吸になることでいびきをかくこともあります。こういった原因からおこるいびきは一時的なので、アルコール摂取時以外や風邪をひいていない時はいびきをかかなくなるのがほとんどです。一時的ないびきに関しては、特に心配する必要はないでしょう。

体質などによるいびき

もともと下顎が小さい方や扁桃が大きい方、また加齢による筋力の低下などが原因でいびきをかく方もいます。このような場合は、レーザー治療ではなく別の方法で気道を広げる治療を行う必要があるので専門機関に相談してみましょう。

病気のサインの場合も

まれに、別の疾患や身体のトラブルが原因でいびきや無呼吸症候群が起きていることもあります。普段いびきをかかない人が急に大きないびきをかきだした場合は注意が必要です。例えば、脳卒中が原因でいびきが起こる場合は以下のような特徴があります。

  • ・意識を失っていて、刺激を与えても目が覚めない
  • ・痙攣をおこしている
  • ・小さい呼吸→大きい呼吸→10秒程度の呼吸停止というサイクルを繰り返している(チェーンストークス呼吸)
  • ・普段より大きいいびきをかいている

これらの特徴に当てはまる場合は脳卒中を起こしている可能性があるので、すぐに救急車を呼びましょう。

それぞれの原因について、下記の記事でより詳細に解説していますので、こちらもチェックしてみてください。

無呼吸症候群の治療にはまず検査を

無呼吸症候群の治療には、まず検査することをおすすめします。なぜなら、睡眠時無呼吸症候群は自分では気づきにくい症状だからです。家族が気付いてくれればいいのですが、一人暮らしの方や家族と寝室を別にしている方もいらっしゃいます。
例えば、十分な睡眠時間をとっているのに疲れが取れない、倦怠感が続く、毎朝喉が乾燥して痛いというような症状がある場合は、もしかすると睡眠時無呼吸症候群かも知れません。パルスオキシメーターやアプノモニターを使った簡易検査は睡眠時の酸素飽和度を調べる検査で、自宅で簡単に行なえます。クリニックによって検査方法は異なるのでカウンセリングの際に質問してみましょう。

レーザー治療が苦手という方には他の治療方法についても解説している記事がありますので、ぜひチェックしてみてください。

まとめ

睡眠時無呼吸症候群は命の危険も伴う病気です。大きないびきが気になる場合や家族の無呼吸や低呼吸に気付いた場合は、レーザー治療を行っているクリニックを受診することをおすすめします。レーザー治療は以前の治療に比べて短時間で済むので、負担が少ないのがメリットです。
まずはレーザー治療を行っているクリニックに相談してみましょう。治療と生活習慣の見直しを併用すれば、いびきや無呼吸症候群の悩みからの解放も夢ではありません。

よくある質問

Q.睡眠時無呼吸症候群のレーザー治療は効果があるの?

A.気道が塞がることで起こっている睡眠時無呼吸症候群の治療には効果があります。定期的に続けることで効果が上がります。

Q.睡眠時無呼吸症候群のレーザー治療は痛いの?

A.レーザー照射中の痛みはほとんどありません。術後の日常生活への支障もほとんどありません。