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2006年05月01日

安眠のための栄養バランス

ぐっすり睡眠するための食生活の一番のポイントは、やはり栄養バランスです。野菜、果物、炭水化物、脂肪、タンパク質(魚、鶏など)、ビタミン、ミネラルなどをまんべんなくバランスよく摂ることが大切です。
また、食事量については朝は適量、昼にたっぷり、夜は少食が原則です。ダイエットにおいても同じようなことが言われていますが、睡眠に関しても健康的な食生活の原則は同じなのです。

tonkatsu.jpg脂肪や刺激物は安眠の敵
脂肪を摂ることを可能な限り避けましょう。特に揚げ物は、油をたくさん食べてしまいますから、なるべく避けてください。脂肪分を体内で分解するには長い時間が必要で、特に揚げ物を夜遅い時間に食べてしまうと、夜中まで胃が消化活動を続けるため、よく眠れなくなってしまいます。同じように、香辛料の強い刺激的なもの、ニンニクなどは夕食では避けてください。

haigapan.jpg黒いものは体に良い
ワカメ、ノリ、昆布、黒ゴマなどの黒い食材は、体の不調をうまく調整してくれます。黒いものは体に良いと考えていいでしょう。

パンは真っ白な食パンよりも胚芽パン、お米は白いお米よりも玄米を選びましょう。


免疫力の強化
納豆、たまご、かぼちゃは体の免疫力を強化してくれますから、継続的に食べていると病気にかかりにくくなります。


カルシウムをしっかり摂る
kozakana.jpgぐっすり熟睡するために効果的な成分は、カルシウムです。カルシウムには気持ちを落ち着かせて穏かな睡眠に誘導する作用があるためです。
カルシウムは乳製品、大豆食品、小魚、海草などにたっぷり含まれています。


仕事や遊びで忙しい現代人は、なかなか理想的な食生活を送ることができません。繰り返しになりますが、安眠のためにもっとも大切な食の基本は、なんといっても栄養バランスです。特に不眠に悩む人の場合は、ビタミンやミネラルが不足しがちです。
食事だけで上手に栄養バランスを整えることが難しい場合は、サプリメントを上手に利用して、普段の食生活では取り入れることができない栄養素を補うことも良い方法です。なお、サプリメントはできるだけ夜よりも朝に飲んだほうが効果が高いと言われています。

カルシウムでリラックスして熟睡する

milk2.jpg怒りっぽい人は「カルシウムが足りないんじゃない?」とよく言われます。体内のカルシウムが不足すると、精神的な落ち着きを失い、ぐっすり熟睡することもできません。

牛乳嫌いの人、魚料理よりもつい肉を選んでしまう人、野菜をあまり食べない人は、慢性的なカルシウム不足になるおそれがあります。

牛乳やヨーグルトでカルシウムをとるのは良い方法です。ただし、牛乳は冷たいままで飲むと体を冷やしてしまうので、夜に飲むときは電子レンジなどで軽くあたためてから飲むと、イライラはおさまり穏かな気分になることができます。牛乳に含まれているトリプトファンは、メラトニンという睡眠ホルモンの分泌を促進する脳内物質をつくる原料となります。牛乳を飲めば、カルシウムによって精神が落ち着くだけでなく、ホルモンの働きによってよく眠れるようになります。

kozakana.jpg牛乳があまり好きでないという人は、煮干をおやつ代わりにつまむのがおすすめです。煮干や小魚をボリボリと食べることが、もっとも効率的にカルシウムを取り入れる方法の一つです。

カルシウムの吸収を助けるのはマグネシウムの働きです。マグネシウムはカキやホタテなどの貝類に多く含まれていて、レモンをかけるとカルシウムの吸収力がさらにアップします。カキにレモンをかけるのには、ちゃんと理由があるのです。
マグネシウムを含んだ食べ物が見当たらない場合には、サプリメントで補いながらカルシウムを摂るようにすると効果的です。

カルシウムとマグネシウムは睡眠の味方

ストレスを受けると人体の中には乳酸がたまってきます。この乳酸は睡眠を誘うカルシウムの働きを弱めたり、睡眠ホルモンのメラトニンの分泌を妨げたりするため、ストレスを感じているときはぐっすり熟睡できません。
一般的には、乳酸は激しい運動をした後に体内で作られる疲労物質です。しかし、たとえ肉体的に疲れていなくても、精神的ストレスを受けると乳酸が作られ、脳の機能が正常に働かなくなってしまうのです。このように、ストレスは精神面の影響だけでなく、人体に物理的な影響を与えてしまうのです。

kaki.jpgカルシウムには気持ちを落ち着かせて穏かな睡眠に誘導する作用がありますが、たくさん摂れば摂るほどいいというものではありません。また、カルシウムと同時にマグネシウムを摂取することが大切です。マグネシウムにはカルシウムの吸収を助ける働きがあるためです。実はマグネシウムとのバランスが大切で、カルシウム:マグネシウム=2:1で割合で摂取するのが理想的です。

マグネシウムは青菜類や種実類に豊富に含まれていて、不眠症やストレスに対して有効に作用します。種実類とは、たとえば以下のようなものです。
ピーナッツ、アーモンド、ゴマ、カシューナッツ、ピスタチオ、マカデミアナッツ、かぼちゃの種、銀杏、栗など。

マグネシウムはカキやホタテなどの貝類にも多く含まれていて、レモンをかけるとカルシウムの吸収力がさらにアップします。カキにレモンをかける習慣にはちゃんと意味があったんですね。

また、睡眠ホルモンのメラトニンの分泌を助ける脳内物質セロトニンが作られる時にも、マグネシウムは必要な栄養素になるため、マグネシウムは睡眠にとって大きな役割を果たしています。

ホットミルクでぐっすり安眠

milk.jpg眠れないときに何かおなかに入れたいときには、人肌にあたためた牛乳が理想的でおすすめです。冷たいままの牛乳では胃を刺激してしまいますから、電子レンジで軽くあたためてください。

温かい牛乳は胃に負担をかけず、空腹感をやわらげて体を内側からおだやかに温めてくれます。牛乳に含まれるトリプトファンというアミノ酸は、脳内でセロトニンという睡眠物質をつくる材料となります。セロトニンはメラトニンという睡眠ホルモンの分泌を促すため、心地よい眠りを誘うことができます。

牛乳には、イライラをおさえるカルシウムの他にも、タンパク質、鉄分をはじめとするミネラル類、ビタミンA、B、Cなどがたっぷり含まれています。ビタミンBには神経を穏かにする効果があり、自然な眠りに導いてくれます。また、牛乳に含まれるタンパク質は鎮静作用があるため、心がゆっくりと落ち着いてきます。

banana.jpgまた、牛乳と同様にトリプトファンを豊富に含んでいるバナナをいっしょに食べると、セロトニンを作る効率がアップします。牛乳とバナナをミキサーにかけてバナナシェイクを寝る前に一杯。穏かな睡眠のために、一度試してみてください。

牛は夜になると昼間の3〜4倍のメラトニンを分泌するため、夜に絞ったミルクを飲むとより多くのメラトニンを摂ることができ、より眠りやすくなります。夜に絞った牛乳のことをナイトミルクといいます。ナイトミルクと表示されている商品が販売されていますので、お休み前に温かいナイトミルクを一度お試しください。

ハーブティーでゆっくりとリラックス

herbtea1.jpgハーブには、細胞をダメージから守り、神経を鎮静させて心の疲れや体の緊張を解消してくれる働きがあります。

眠りにつく1時間くらい前に温かいハーブティーを飲むと、やさしくゆっくりと体温を上げてくれるので、心身ともにリラックスして自然な眠りに落ちることができます。

また、ハーブティーは牛乳とブレンドすると、その効用がアップします。






【睡眠に効果的なハーブティー】
カモミール
精神をゆったりと落ち着ける作用があり、ストレス解消にもなります。消化を促進して体をゆっくりあたためるので、お休み前にはおすすめです。体が冷えてしまって眠れない時も、体があたたまるのでよく眠れます。

ラベンダー
緊張を解いて精神を穏かにして眠気を促します。

herbtea2.jpgバレリアン
古代から睡眠とリラックスに効果があるとされています。気持ちを落ち着かせてストレスを解消することによって、心地よい眠りに誘導してくれます。ハーブティとして飲むための茶葉も買うことができます。

クランベリー
目の疲れを取ってくれるので、パソコンや読書によって目を酷使した日は、クランベリーのハーブティーを飲んでから寝ると、翌朝には目の疲れはすっかり取れているでしょう。

ペパーミント
胃腸の働きを促進して消化を助けてくれる作用があります。食べすぎて胃がもたれてしまいそうな時にペパーミントのお茶を飲んでから寝れば、ぐっすりと眠ることができます。




ハーブが用意できないときは、ホットミルクやホットレモネードでも同様の効果が期待できます。ハーブが入っていなくても、暖かい飲み物で体を内側から温めることが大切です。まずは手軽なティーバッグとマグカップで始めてみましょう。ただし、あまり熱すぎるとかえって交感神経を刺激してしまうので、少し冷ましてから飲むといいでしょう。

bajirupasta.jpgハーブはお茶として飲むだけでなく、「食べる」こともOKです。パスタのソースにしたり、あるいは生でも食べられます。

選んだハーブにどんな効能があるのかをよく調べてから、料理に利用したり、ハーブティとして楽しんでください。バジルやローズマリーなどのハーブを料理に利用すると、よい睡眠を誘う健康的な食生活を送ることができます。

過度のダイエットは不眠のはじまり

ダイエットのために、とにかく食事量を減らすという人がいます。しかし、おなかがすいたまま無理に寝ようとしても、よく眠れるはずがありません。眠れたとしても、夜中に何度も目が覚めてしまい、ぐっすりと熟睡できません。また、ダイエットを意識しすぎるあまりに食生活が偏ってしまい、栄養バランスも崩れて睡眠サイクルも乱れてしまうでしょう。
体のリズムが狂ってしまうと、睡眠を誘うメラトニンというホルモンが正常に分泌されなくなります。そうすると、スムーズに眠りに落ちたり深く熟睡することが難しくなり、不眠の症状が出てくることがあります。

食事の量を減らせばやせられるというほどダイエットは単純ではありません。仮にそれで痩せられたとしても、それは健全な痩せ方ではありません。しっかりとバランスの取れた食生活を送れば、体のリズムが整って調子が良くなってよく熟睡できるようになります。体の新陳代謝も促進されるため、余分な脂肪が燃焼されて体重は自然と減っていくはずです。ダイエットにチャレンジしている人は、食事の量だけに目を向けるのではなく、質を重視して食生活を見直してみてはいかがでしょうか。

外食やコンビニが多い人は要注意

外食やコンビニ弁当は防腐剤などの人工的な添加物が比較的多めに使われています。また、食べたときの満足感を高めるために塩分を増やして味付けを濃くしています。全般的に脂肪分、糖分、塩分が多めに含まれているため、どうしても栄養が偏りがちになります。最近は健康を意識した弁当も登場していますが、まだまだ理想的な食事とは言えません。

こうした外食などでは、特に緑黄色野菜が十分に食べられないことが大きな問題です。ビタミンAやビタミンCなどのビタミン類が不足して体の免疫機能が弱まって風邪を引きやすくなったり、慢性的に体がだるいなどの症状が出てきます。こうした食生活が続けば、当然ながら穏かな睡眠も遠ざかってしまいます。

yakizakana.jpg仕事の都合などやむをえない理由で、外食やコンビニ食が続く場合には、野菜ジュースやサプリメントを利用して、体が必要とする栄養を意識的に摂るようにしましょう。ファミリーレストランでもなるべく野菜を意識して食べるようにしたり、行きつけの定食屋を見つけておくなど、対策はいくらでもあります。定食屋では良質なタンパク質をたっぷり摂れる焼き魚定食などが良いでしょう。

食事は着実に健康に影響を及ぼしますが、毎日のことですからその変化は少しずつしか現れないため注意が必要です。なんとなくちょっと体調が悪いな、などと思う程度であまり深刻に考えないまま、偏った食生活を続けていると、気がついたときには病気になっていた、ということがよくあります。

体調があまり良くないときは、肌にできものができたり、いろいろなところがかゆくなるなど、体はSOSサインを発しています。そうしたサインを見逃さずに、一日でも早く心を入れ替えて食生活を見直せば、体調は回復するはずです。失ってから健康の大切さに気付いても手遅れなのです。

寝つけない時に食べるもの

夕食を早めに食べてしまって、寝る時間になったらおなかがすいてしまった、という経験は誰にでもあるでしょう。ここで我慢できずに冷蔵庫をガサガサ探してついつい食べてしまうと、寝つきが悪くなってしまいます。そもそも食べるという行為自体が、脳に刺激を与えて活性化してしまうのも原因です。

間違っても肉類など消化の悪いものは食べてはいけません。消化活動にエネルギーを必要として、全身が活動モードになってしまいます。どうしてもおなかが減って眠れないときは、消化の良いあたたかいものを少量食べるといいでしょう。決しておなかいっぱいになるまで食べてはいけません。

yudoufu.jpg消化の良さや体をあたためるという点からも、夜食に一番のおすすめできるのは湯豆腐です。豆腐には睡眠を助けるビタミンB1や、血行を促進する作用があるビタミンEが含まれています。生姜やネギを薬味としてつければ体をあたためてくれるので、さらに効果的です。

また、精神を鎮静させる作用があるクルミを少しつまむのも効果的です。

cheese2.jpgカルシウム、ビタミン類は、睡眠を誘う効果があると立証されています。睡眠の3時間前に夕食をとり、寝る頃にどうしても小腹がすいて寝つけないというときは、チーズや半熟卵を食べると効果があるようです。
おなかに何かが入ればそれが信号となって脳に伝わりますので、安心して心がおだやかになってきます。

寝る3時間前までに夕食を済ませる

毎日同じ時間帯にバランスのとれた食事をすることが、安眠のためも健康のためにも大切なことです。良い眠りのためには、胃の中はいっぱいでもいけませんし、からっぽでもいけません。いっぱいだと消化活動のため就寝後も胃が働き続けるため、興奮状態となってなかなか寝付けません。また、からっぽの場合は消化のためのエネルギーが胃腸で不要となり、血液がすべて脳に集まってきてしまい、脳が覚醒状態となってしまいます。

タンパク質や脂肪を多く含んだ揚げ物や炒め物を消化するには4時間かかると言われています。つまり寝る直前にこうした重い食事をしてしまうと、胃の中でこれらを活発に消化している最中に眠りにつくことになります。当然ぐっすり眠ることはできず、朝起きたときに胃がもたれている、ということになってしまいます。

washoku.jpg魚、豆類、卵などで良質なタンパク質を摂り、夜は肉類はなるべく避けるほうが賢明です。よく眠れないと悩んでいる人は、夕食は軽めにして、その代わりランチをたっぷりと食べるようにしましょう。
夕食は眠りに入る3時間前までに済ませ、できれば就寝前の2時間は飲食を一切しないことが安眠・熟睡への近道です。

夜遅い時間に焼肉を食べるというのは、安眠のためには最悪の行動です。日本人はもともと農耕民族ですから、穀物、野菜などをを消化するように胃腸ができています。肉類を消化するには相当大きなエネルギーと長い時間が必要なため、肉を食べた後は内臓が長時間活動しますので、ぐっすり眠ることができません。また、タコとイカは非常に消化が悪いので、夕食のおかずや酒のつまみとしてタコやイカを食べる時は要注意です。

帰宅時間が遅く、時間がないからといって、レトルト食品やインスタントラーメンを寝る前に食べるのは絶対に避けましょう。どうしても夕食から就寝までの間隔が短くなる場合は、消化の良いおかゆ、雑炊、お茶漬け、たまごかけご飯、うどんなどでガマンしましょう。または、バナナやホットミルクを夕食にすれば、眠りに効果的なトリプトファンや気持ちを落ち着けるカルシウムを摂ることができ、スムーズに眠りに入って朝までぐっすり眠れるでしょう。

遅い夕食は消化の良いものを

残業が続いて、毎日のように夕食の時間が10時を過ぎてしまう、という社会人は少なくないでしょう。昼食を食べてから10時間も仕事をしていたわけですから、おなかがすいて当たり前ですが、普通のボリュームの夕食を10時過ぎに食べてしまっては、胃腸に負担がかかってしまいます。

寝る直前に食事をすると、食べ物の消化のために膨大なエネルギーが使われることになります。そして食べ物を消化しているという情報が脳に伝えられ、それが刺激となり深い眠りに入ることができなくなるのです。また、食べたものが消化され栄養分が燃焼するため、代謝活動が始まり体温が上がってしまいます。眠るためには体温が下がる必要があるので、これでは逆に目が覚めて眠れなくなって当然です。

夜遅い夕食としては最悪なのが、唐揚げやトンカツなど、カロリーが高くて消化が悪いメニューです。食事が遅くなってしまった場合は、良い睡眠のためにベストな食事の条件は、消化が良いことです。胃に負担をかけない軽いものにしておけば、比較的スムーズに眠りにつくことができます。

nimono.jpg消化が良くて低脂肪、さらにタンパク質を多く含む食べ物としては、魚、穀物、豆類、いも類をたくさん使った和食メニューが理想的です。麺類が好きな人は、ラーメンやパスタよりもそば、うどんを選びましょう。肉類は消化が悪いですから、避けたほうが安眠できます。

うどんやラーメンよりもそばを選ぶ

一杯飲んだ後に、ラーメンを食べたくなる人は多いでしょう。特に若い男性は、遅くまで飲んだ後にこってりとしたラーメンを好む傾向がありますが、これは健康のためにも安眠のためにも、良いことではありません。

お酒を飲んだ後は、ただでさえ寝つきが悪くなります。自分では深く眠っているつもりでも、実は眠りは非常に浅いのです。ここにラーメンが追加されてしまうと、胃腸の消化活動が夜中から活発に始まってしまい、体も脳も興奮状態となってしまいます。

menrui.jpg

どうしても麺類が食べたい時は、うどんやラーメンを避けてそばにするといいでしょう。そばには精神安定効果のあるビタミンB1、イライラを鎮める亜鉛、疲労回復効果のあるアミノ酸リジンなどが豊富に含まれています。原材料がそば粉ですから、小麦粉を原料としているうどん、ラーメン、パスタ、きしめん、そうめんなどとは根本的に違います。消化も良く胃がもたれないので、ラーメンやうどんと比べて寝付きが良くなります。

寝る前の6時間はカフェイン禁止

coffee2.jpgコーヒーなどに含まれているカフェインは神経の興奮を高め、脳内でアドレナリンを分泌させます。安眠のためには、寝る前の6時間はカフェインを体に入れないようにしましょう。

コーヒー、ココア、紅茶、栄養ドリンク、コーラなどの飲み物は、カフェインを含んでいるため寝つきを悪くします。体に入ったカフェインが消えるまでに3〜4時間程度かかるので、健全なレム睡眠に悪影響を与えて、正常な睡眠サイクルを乱します。

カフェインには利尿作用もあるので、夜中にトイレに行きたくなって目覚める原因ともなり、興奮作用とダブルの理由で安眠の阻害要素です。特に高齢者の方は、午後3時以降はカフェインを含んだ飲み物は控えたほうがいいでしょう。

nihoncha.jpg実は日本茶やウーロン茶にもカフェインは含まれています。特に玉露と呼ばれているものはカフェイン含有量がコーヒーの約4倍と非常に多いので脳が覚醒してしまいます。夕食後は日本茶よりも、カフェインの入っていないほうじ茶にするといいでしょう。

カフェインの効き方には個人差があるので一概には言えませんが、一般的にコーヒーは一日多くても5杯までにしておきましょう。

チョコレートにもカフェインが含まれているので寝る前は避けたほうがいい、という考え方もありますが、食後のデザートに少しつまむくらいはそれほど影響がありませんので安心してください。

朝食はしっかり食べる

一人暮らしの若い人を中心として、食欲が湧かない、朝食を食べる時間があれば少しでも長く眠っていたい、などの理由で朝食を食べない人がいます。これらの人は朝食を食べない代わりに、昼と夜にまとめてエネルギーを摂取することになりますから、体に余計な負担をかけてしまい睡眠にも悪影響があります。特に夕食が多くなってしまいがちなのが問題です。

breakfast.jpg朝食は午前中の活動のエネルギー源ですから、集中力が高くなる午前中の時間を有効に過ごすためには必要なものです。また、噛むことによって脳に刺激が伝わり、これから一日の活動が始まることを体全体に知らせ、心身ともにウォーミングアップの効果もあるので、朝食は必ず食べるようにしましょう。また、朝食は体温を高める役割もあるので、心身ともに覚醒モードにスムーズに切り替えることができます。

ダイエットが目的で朝食を食べない人がいますが、朝食でとったエネルギーはすぐに消費されますから心配ありません。一日を活動的に過ごすためのエネルギー源として、朝食は必ず食べるようにしましょう。

眠っている間も人は体力を消耗しますし、多くのエネルギーを必要とする大脳の活動は睡眠中も続いています。また、朝起きた時には、前日の夕食から10〜12時間ほど何も食べていないことになりますから、朝一番は筋肉も脳も極端なエネルギー切れの状態になっています。いわば断食明けとも言えるこのような状態で朝食をとらずに一日を始めてしまっては、充実した一日を過ごせるはずがありません。朝食は一日のうちで、もっとも栄養のある食事であるべきなのです。

朝食をしっかり食べて夕食を控えめにする食生活が定着すれば、睡眠サイクルも安定してきて、自然とぐっすりとよく眠れるようになるはずです。

体調を整える理想的な朝食とは

朝食を食べることの重要性はすでにお話しましたが、どのような朝食を食べるのが良いのでしょうか。

breakfast2.jpg理想的な睡眠サイクルを手に入れて毎日ぐっすり眠るためには、朝食は洋食よりも和食が適しています。味噌汁、納豆、干物といった伝統的な日本の朝食メニューには、ビタミンB12が含まれていて、自律神経の働きを整えてくれます。体内時計は自律神経によってコントロールされているため、自律神経がうまく働いていれば体内時計は一日24時間サイクルに正常に調整されます。

朝は時間がなくて簡単に済ませたいから、和食よりもやっぱり洋食派、という人も多いでしょう。しかし、トースト一枚、というのではあまりにお粗末です。エネルギーの元となるタンパク質や糖質がまったく摂れないので、栄養面からも問題です。トーストに追加して、目玉焼き、牛乳、チーズ、ヨーグルトなどを食べるようにするとよいでしょう。

apple.jpgフルーツに含まれる天然の糖質もエネルギーの元になるため、バナナやリンゴも朝食にピッタリです。リンゴは、睡眠中に失ったビタミン、ミネラル、水分を上手に補給できるだけでなく、一日を元気にスタートするために必要な糖質を含んでいます。

リンゴをむくのが面倒だという人はバナナを一本食べていくだけでも違います。バナナは腹持ちがよく、食物繊維や炭水化物が含まれていますから、午前中の仕事をこなすために必要なエネルギー源となってくれます。

糖分は脳のエネルギーとなるので、朝食に甘いものを少し食べることは、一日を元気に過ごすためのエネルギー補充としてとても効果的です。ハチミツやチョコレートを上手に朝食に取り入れると、エネルギー満タンで一日をスタートできます。

また、通勤途中にガムを噛むようにすると、噛むことによるアゴの刺激が脳に伝わり、会社に着く頃には頭がすっきりしてスムーズに仕事にとりかかることができるようになります。

ぐっすり熟睡のために、効果的な食材(1) レタス、たまねぎ、セロリ、パセリ

ぐっすり熟睡するために、効果的な食材とその効用をご紹介します。

retasu.jpgレタス
レタスには眠りを誘う働きがあります。レタスに含まれる「ラクチュコピクリン(ラクッコピコリンともいいます)」という成分が神経を落ち着かせ、穏かに眠りに落ちることができます。
ただし、普通のサラダに入っている程度の量では、レタスだけで眠くなることはないでしょう。生野菜ではなかなかたくさん食べられるものではありませんから、レタスをたっぷり食べるためには野菜スープやおひたしにするといいでしょう。普通のレタスのほかにも、サニーレタス、サンチュ、サラダ菜、グリーンリーフ、プリーツレタスなどでも同様の効果があります。
また、安眠効果のあるビタミンB1を豊富に含んでいる豚肉とレタスを軽く炒めた野菜炒めは、スムーズに疲労を回復させ、穏かな眠りに導いてくれます。

tamanegi.jpgたまねぎ
たまねぎに含まれている硫化アリルのにおいには、神経を落ち着かせイライラを抑える鎮静効果や疲労回復作用があります。硫化アリルにはたまねぎに豊富に含まれているビタミンB1の吸収を促進する働きがあり、ビタミンB1には体をあたためる作用があります。

「鎮静効果」と「体をあたためる効果」という睡眠のための二条件が揃うので、たまねぎは安眠のために非常に効果的な食材です。ぐっすり熟睡のためのベストな野菜は、たまねぎといっていいでしょう。ニラ、ニンニク、ラッキョウ、ネギ、ワケギなどの他のネギ類にも硫化アリルが含まれているので、同様の効果が期待できます。

paseri.jpgセロリ、パセリ
セロリとパセリには食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。セロリの「アピイン」、パセリの「アピオール」という成分の強い香りが精神を安定させ、頭痛やストレスに有効なだけでなく、穏かな睡眠にも効果があります。セロリとパセリには、口臭予防、食欲増進、疲労回復などの作用もあります。
パセリのほうがより栄養価が高く、ビタミンB1(集中力アップ、神経機能を正常化)、ビタミンB2(エネルギー代謝を促進)、ビタミンC(疲労回復、ストレス解消)が特に豊富に含まれています。

ぐっすり熟睡のために、効果的な食材(2) しょうが、ほうれん草、しそ、酢

ぐっすり熟睡するために、効果的な食材とその効用をご紹介します。

shouga.jpgしょうが
しょうがに含まれるジンゲロール、ショウガオールという成分が血行を促進し、体をあたためる作用があります。体が冷えてなかなか寝付けない人には、しょうがが効果的です。ただし、こうした有効成分は外国産のものよりも、国産のしょうがの方が多く含まれているようです。

ほうれん草
神経の機能を整えるビタミンB2や、精神を落ち着ける作用のあるカルシウムが豊富に含まれています。

青じそ
精神安定作用のあるカルシウムが豊富で、他にもミネラル、ビタミン、α-リレノン酸、ベータカロチンも多く含まれています。
本来は夏がシーズンですが、一年中スーパーで買うことができます。

赤じそ
胃腸の働きを正常化させ、体をあたためる作用もあるので、寝つきが良くなります。


酢には体をあたためる作用があります。夕食に酢を使った料理を一品入れると、体があたたまってよく眠れるようになります。

ぐっすり熟睡のために、効果的な食材(3) 玄米、醤油、味噌、納豆

ぐっすり熟睡するために、効果的な食材とその効用をご紹介します。

genmai.jpg玄米
玄米には興奮抑制、精神安定、血圧降下などの効果があるギャバというアミノ酸が含まれています。玄米を炊くときは、白米を炊くときよりも少し水を多めにしてください。豊富な水分により玄米は発芽し、ギャバの量が数倍から数十倍に一気に増えるためです。

醤油、味噌
興奮抑制、精神安定、血圧降下などの作用があり安眠効果があるギャバというアミノ酸や、リラックス作用のある大豆ペプチドが含まれています。大豆ペプチドは夕方以降に摂取すると、疲労を回復させ、精神を穏かにする働きがあります。納豆、味噌汁といった古くからの日本食は、おだやかな睡眠のために効果的です。

醤油や味噌に含まれているビタミンB12は、神経鎮静、集中力アップなどの効果もあります。
また味噌に含まれるメチオニンというアミノ酸は、精神を落ち着ける効果が優れているため、うつ病の治療にも利用されているほどです。メチオニンにはニコチンやアルコールを除去する働きもあるため、飲みすぎた日やヘビースモーカーは、味噌汁を飲んでから寝ると、眠りの質が上がります。

natto.jpg納豆
大豆から作られる納豆は、醤油や味噌と同じように、興奮抑制、精神安定、血圧降下などの作用があり、安眠効果があるギャバというアミノ酸や、リラックス作用のある大豆ペプチドが含まれています。良質なタンパク質やビタミン、ミネラルなどに加えて、血液をサラサラにすると言われているナットウキナーゼも豊富に含まれています。ビタミンの中でも安眠効果の高いビタミンB郡が豊富に含まれているため、夕食に納豆を食べると精神が落ち着き、穏かな眠りにつくことができます。


安眠効果が一番強いビタミンBはビタミンB12ですが、納豆だけではビタミンB12を十分に摂ることができません。ビタミンB12をたっぷりと含んでいる生タマゴをかけたり、海苔といっしょに食べればベストです。さらに、鎮静効果や疲労回復作用のある硫化アリルを含んだネギを添えれば、完璧な安眠メニューとなります。
納豆にはトリプトファンも含まれていて、トリプトファンは脳内でセロトニンという物質を作るための材料となります。セロトニンはメラトニンという睡眠ホルモンの分泌を促すので、夕食に納豆を食べることは自然な眠気を誘うことができます。

ぐっすり熟睡のために、効果的な食材(4) たまご、レバー、牛乳、豆類

ぐっすり熟睡するために、効果的な食材とその効用をご紹介します。

eggs.jpgたまご
安眠効果のあるビタミンといえばビタミンB群ですが、その中でも特にビタミンB1とB12がより強い安眠効果があります。ビタミンB1とB12を両方含んでいる数少ない食材がたまごです。他の食材との相性も良く、和食、洋食、中華などどんな料理にも使えるのでとても重宝します。
肉をあまり食べずに野菜中心の食生活の人は、ビタミンB12が不足してしまいがちなので、サラダにゆでたまごを入れるといいでしょう。ただし、たまごを食べ過ぎるとコレステロールが増えてしまいますので、一日2個までにしておきましょう。オムレツやオムライスは、知らず知らずのうちにたまごを食べすぎてしまうことがあるので、注意しましょう。

レバー
レバーには代謝を促進する効果のある鉄分が多く含まれています。中でも豚のレバーは鉄分が非常に豊富です。鉄分は寝ている間の代謝も促進しますから、熟睡につながります。
牛、豚、鶏のどのレバーでも安眠作用の高いビタミンB1やB12がたっぷり含まれています。

cheese.jpg牛乳、チーズ、大豆、ゴマ、かつお、小麦胚芽
催眠作用、精神安定作用があるトリプトファンというアミノ酸が含まれています。これは脳内物質セロトニンの材料となり、セロトニンは睡眠ホルモンのメラトニンの分泌を促すので、安眠につながります。


豆類
beans.jpg大豆、枝豆、さやいんげん、さやえんどう、小豆、そら豆、グリーンピースなどの豆類には、精神を落ち着かせて安眠を誘うビタミンB1を含んでいます。さらに、大豆にはトリプトファンも含まれていて、トリプトファンは脳内でセロトニンという物質を作るための材料となります。セロトニンはメラトニンという睡眠ホルモンの分泌を促すため穏かな睡眠につながります。
グリーンピース、さやいんげん、さやえんどう、そら豆などの緑色の豆にはストレスに強くなるビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは熱と水で壊れてしまうので、「煮る・茹でる」よりも「炒める」調理法がベターです。

ぐっすり熟睡のために、効果的な食材(5) きのこ、青魚、小魚、うなぎ

ぐっすり熟睡するために、効果的な食材とその効用をご紹介します。

kinoko.jpgきのこ類
きのこ類にはビタミンB群、食物繊維、ミネラルなどが豊富に含まれています。また、きのこ類に含まれるエルゴステロールは日光に干すとビタミンDの量が数十倍に増殖します。ビタミンDにはカルシウムの吸収を助ける働きがあります。ビタミンDはいったん増殖してしまえば、冷蔵庫に入れて時間がたっても減ることはありません。干しシイタケ、まいたけ、しめじ、えのき、松茸、エリンギなど、どんな種類のきのこでも、食べる前に一度太陽に当ててビタミンDを増やしましょう。
消化も良くカロリーも少ないので、ダイエット効果もあり、夕食に適した食材です。

aozakna.jpg青魚
マグロ、いわし、サバ、さんま、ぶり、鮭、マス、アジ、ニシン、カツオなどの青魚には、ストレスへの耐性を強めるDHA、睡眠を誘うビタミンB12、ナイアシンが豊富に含まれています。DHAには不眠改善、精神安定などの作用があります。DHAは魚の目の周囲の脂肪に特に多く含まれていることがわかっています。
鎮静効果や疲労回復作用のある硫化アリルを豊富に含んだネギ類やニンニクなどといっしょに調理すると、ますます睡眠効果の高いメニューになります。

小魚
ししゃも、めざし、いわし、しらすなどの小魚はイライラを抑えて精神安定効果の高いカルシウムをたっぷり含んでいるので、穏かな安眠のために小魚をつまむのは効果的です。また、小魚にはカルシウムの吸収を促進するビタミンDも含まれているので、一人二役です。
ただし、つい後を引いて食べ過ぎてしまうと、塩分を摂りすぎてしまうことがあるので、ほどほどにしておきましょう。あるいはフルーツも食べて塩分(ナトリウム)を体の外に出してしまうのもいいでしょう。

unagi.jpgうなぎ
うなぎには、亜鉛、カルシウム、ビタミン、ミネラル、ナイアシン、DHAなどの多くの栄養素が豊富に含まれています。ビタミンについては、安眠に有効なビタミンB1、B2、B12のすべてがたっぷりと含まれているだけでなく、カルシウムの吸収を助けるビタミンDまで入っています。安眠のためにはベストな食材の一つと言えるでしょう。
ただし、うなぎは夏バテに有効であることが知られているように、食べると元気になりすぎてしまうことがあります。夕食にうなぎを食べるときは、控えめな量にしておきましょう。

ぐっすり熟睡のために、効果的な食材(6) 貝類、海苔、ひじき

ぐっすり熟睡するために、効果的な食材とその効用をご紹介します。

kairui.jpg貝類
あさり、シジミ、ホタテ、ハマグリ、牡蠣(カキ)、赤貝などの貝類には安眠効果の高いビタミンB12がたっぷり含まれています。貝類にはビタミンCやビタミンAがほとんど含まれていないので、これらの他のビタミンも同時に摂取するようにしなければいけません。牡蠣にレモンをかける習慣には、ビタミンCを補給するという意味があったのです。

アーモンド、海藻類
ストレスを解消してくれるカルシウムが含まれています。

海苔
海苔にはぐっすり眠るために有効な成分がたっぷり含まれています。ストレス解消や疲労回復効果のあるビタミンC、精神を安定させるカルシウム、睡眠を誘うビタミンB群、強い疲労回復作用があるアスパラギン酸やアルギニンなどが穏かな眠りへと導いてくれます。
海苔だけ食べるよりも、サラダや味噌汁に入れたり、玄米といっしょに食べたりすると、より安眠効果が期待できます。

ひじき
ひじきには精神を落ち着かせ安眠に導くカルシウムが牛乳の10倍以上含まれています。疲労回復、ストレス解消、精神安定作用のあるビタミンB1やマグネシウムも豊富に含まれています。海藻類の中で、もっとも安眠効果が高いのがひじきです。ひじきだけ食べても飽きてしまいますから、睡眠効果の高いレタス、パセリ、豆類などと合わせてサラダにしたり、安眠効果の高いビタミンB12を多く含むたまごと一緒に食べると、穏かな睡眠が期待できます。

ナツメ
ナツメはビタミン、ミネラルが豊富で、神経を鎮めて集中力を高めるカルシウム、カリウムなどがたくさん含まれているので、睡眠効果があります。
生で食べることもできます。また、ドライフルーツ、ジャム、お茶などいろいろな形で摂取することができます。どのような形で摂取しても、睡眠効果は変わりません。