不眠症の原因(1)
不眠は一時的なものであることもありますが、程度が深刻になって本格的に日常生活に支障をきたす場合もあります。不眠で死ぬことはありませんが、人生や生活の質を大きく下げてしまいます。また、不眠によって他のいろいろな病気を誘発してしまうことも少なくないため、不眠を放置しておくわけにもいきません。
ひとくちに不眠症といっても、その原因は人によってさまざまです。不眠症から脱却するための第一歩は、客観的な正しい知識を身につけたうえで、自分が眠れない原因を理解することです。自分の状態について一番よく理解しているのは、もちろん自分自身です。まずは自分の置かれた状況と心の状態を客観的に見つめなおすところから始めましょう。
▽騒音
ぐっすり眠るためには、どのような環境で眠るかが非常に大切です。近くに幹線道路があり、一晩中クルマやトラックの騒音が絶えない環境で熟睡することは、簡単なことではありません。また、クルマの騒音以上に気になるのが、家の外から聞こえる人の話し声です。コンビニが近所にあると、深夜に若者の話し声や騒ぎ声が気になって眠れないことがあります。睡眠の妨げになるこうした騒音は、厚めのカーテンをひいたり、耳栓を利用したり、環境音楽などの音によって騒音を相殺するなどの対処によって、克服するしかありません。
▽体内時計の乱れ
体内時計が感じる時間と実際の時間との間にズレが出ている状態だと、眠くなる時間もズレてきてしまいます。海外旅行をした人なら一度は経験があるかと思いますが、日本と時差の大きな外国に行くと時差ぼけによってなかなか眠れないことがあります。また、朝寝坊や夜更かしが習慣化してしまった人や、職場の交代勤務制(シフト制)によって勤務時間が昼間だったり夜間だったりする人も体内時計が正常に機能していないことがあります。
▽日頃からの慢性的な運動不足
現代人は、多くの人が自覚しているように日頃から運動不足の状態が続いています。交通網が発達し、どの建物にもエスカレーターやエレベーターが設置され、自分の足で移動しなければならない機会がどんどん減っているためです。
特に内勤者の場合は、昼食の時に多少の距離を歩くくらいがせいぜいで、一日のほとんどをオフィスの自分の席で過ごすわけですから、運動不足になって当然です。社内でも意識的に階段を使ったり、駅ではエスカレーターは使わない、などできるところから運動を少しずつ増やしていきましょう。
▽現代人の生活サイクルの乱れ
時代が進むとともに仕事は増える一方ですし、24時間サービス提供型が当たり前となった現代では、生活はどうしても夜型になっていきます。遅くまで残業したあとに深夜にコンビニ弁当で夕食をとるなどの典型的な生活スタイルは、健康的に熟睡するための理想的な生活スタイルとはかけ離れています。不規則な食事時間、偏った栄養バランス、不規則な睡眠時間といった現代人にありがちな生活サイクルの乱れそのものが、不眠の原因になるのです。