本当は人間の一日は25時間
規則的な生活を送っている人は、だいたい毎晩決まった時間になると自然と眠くなってきます。また、朝は目覚まし時計がなくても、ほとんど同じ時間にすっきりと自然に起きることができます。これは人間の体には体内時計があるからです。
この体内時計は当然24時間周期で時間を刻んでいると考えがちですが、実はそのサイクルは24時間ではありません。温度や湿度が一定で、日光が完全に遮断された、外の様子や時間がまったくわからない洞窟や地下壕あるいは地下室のような場所でしばらく生活すると、人間は約25時間の周期で生活を送るようになることが実験の結果わかっています。つまり、地球の一日は24時間でも、人体の一日は約25時間なのです。しかし1時間ずれたままでは、当然生活に支障をきたすため、われわれは朝起きて太陽の光を浴びることにより、自分の体内時計を毎日リセットして地球時間に適応しています。
昼夜の区別がはっきりしない都市部の人工的な環境の中で生活していると、洞窟で暮らしているのと同じように、一日のサイクルが24時間でなくなってしまうことがあります。夜中でもコンビニやレストランは営業していますし、携帯電話やパソコンの明るい画面がいつでも目に飛び込んでくるからです。こうした不自然な明るさのサイクルから一歩引いて、正常な生活サイクルを取り戻すためには、朝まず日光を思い切り浴びることが大切です。朝起きて日光を浴び、夜には強い光を目に入れないようにすることで体内時計を正常なレベルに整えましょう。
このように脳内にある時計によって管理されている周期のことをサーカディアンリズムといいます。(生体リズム、概日リズム、生物リズムとも呼ばれます)「サーカ」は「およそ」という意味で、「ディアン」とは「一日」を意味します。つまり、「およそ一日のリズム」というわけです。このサーカディアンリズムという人間の基本的行動サイクルが崩れると、昼間に強烈な眠気に襲われたり夜にぐっすり眠れなくなったりと、不眠症を引き起こす原因となります。